顔の筋肉次第で明るい印象に!鍛え方やほぐし方を解説
HOW TO | SALONIA COLUMN Vol.157
「顔の筋肉も鍛えたほうがいいって本当?」
このように気になる方もいるでしょう。
たるみやシワができるのは肌の衰えだけではなく、顔の筋肉が原因かもしれません。顔の筋肉を適度に鍛えると、ほうれい線や肌のゆるみの解消につながる可能性があります。
ただし鍛え方を間違えると、かえってシワやたるみが増え、逆効果になってしまう場合もあるので注意が必要です。
この記事では、顔の筋肉を鍛えるべき理由とメリットを解説します。また、顔の筋肉を鍛えるときに注意すべきポイントと正しい鍛え方も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Contents
顔の筋肉とは?いくつある?
顔には30種類以上の筋肉があり、総称して「表情筋」と呼ばれています。
表情を形づくる主な顔の筋肉の種類を以下にまとめました。
筋肉の種類 | 位置と働き |
---|---|
眼輪筋(がんりんきん) | 目の周りにあり、目を開閉させる筋肉 |
頬筋(きょうきん) | 上下のあご関節から口角まで伸び、口角を引き上げる筋肉 |
前頭筋(ぜんとうきん) | 眉毛の上から伸び、眉毛を上げる筋肉 |
上唇挙筋(じょうしんきょきん) | 上唇を引き上げる筋肉 |
大頬骨筋(だいきょうこつきん) | 口角を顔の上や外側へ引き上げる筋肉 |
咬筋(こうきん) | 頬骨周辺にあり、噛むための骨格筋 ※動かすと他の表情筋も刺激される |
口輪筋(こうりんきん) | 唇の周りにあり、口元の表情を作る筋肉 |
笑筋(しょうきん) | 口角から耳の下にあり、口角を横に引く筋肉 ※強く動かすとえくぼができる |
頤筋(おとがいきん) | 下あご全体にあり、あごのラインを引き締める筋肉 |
表情の一つひとつは、複数の筋肉が連動して作られています。
たとえば驚いたときには前頭筋が引き上げられ、表情筋以外の筋肉を一緒に動かし「はっ!」とした表情を作ります。また、笑うときには眼輪筋から笑筋までが連動して動くので、表情がにこやかになるのです。
皮膚もまた多くの表情筋に支えられています。肌のたるみやシワは肌自体の問題だけでなく、筋肉の衰えやバランスの乱れが原因となるケースもあるのです。
顔の筋肉を鍛えるべき理由
顔の筋肉を鍛えるほうがよいといわれる理由は、以下の2つです。
- 顔の筋肉は意識しないと鍛えられない
- 顔の筋肉が衰えるとたるみやシワの原因になる
顔の筋肉は簡単に衰えてしまうので、意識的に鍛えることが大切です。
顔の筋肉は意識しないと鍛えられない
顔の筋肉は他の筋肉と違って意識しないと動かせません。そのため他の筋肉よりも鍛えにくい傾向にあります。
たとえば、目元や口元にも筋肉はありますが、日頃意識することは少ないでしょう。そのため無表情で過ごすと、他の筋肉と同じように衰えが進んでしまいます。
他の筋肉には関節があり、曲げ伸ばしすることによって筋肉に刺激が与えられるため鍛えられます。しかし顔の筋肉には関節がなく刺激が加わりにくいため、動かせる他の筋肉よりも鍛えにくいのです。
顔の筋肉が衰えるとたるみやシワの原因になる
顔の筋肉が衰えると、たるみやシワの原因にもなります。
顔の筋肉は皮膚を支えています。肌にハリやつやがなくなると肌をケアすることばかり考えがちですが、実は顔の筋肉も肌のハリを左右しているのです。
顔の筋肉が衰えると、上層の脂肪と皮膚の重みを支えきれなくなるため、たるみとなって表れやすくなります。顔の筋肉は他の筋肉と異なり骨に支えられていないため、筋力が低下すると皮膚が重力に勝てず垂れ下がってしまうのです。
以下の状態が見られたら、顔の筋肉が衰え、肌が重力に負けているサインと考えましょう。
- フェイスラインにメリハリがなくなる
- 口角が下がっていることが多くなる
- おでこにハリがなくなる
- 表情が疲れているように見える
顔の筋肉を鍛えるメリット
顔の筋肉を鍛えるメリットは以下の3つです。
- 偏った筋肉の使い方を修正できる
- 美肌効果も期待できる
- 心と体のリフレッシュにつながる
偏った筋肉の使い方を修正できる
正しい方法で顔の筋肉を鍛えれば、たるみの原因となる偏った筋肉の使い方を修正できます。
重力に逆らう筋肉が使われなくなると、いつの間にか楽に動く筋肉ばかりを使うクセがついてしまいます。結果として、使われる筋肉は凝り固まってシワのもととなり、使われない筋肉は衰えてたるんでしまうのです。
硬くなった筋肉をほぐし衰えた筋肉を鍛えることで、筋肉のバランスが整い、メリハリあるフェイスラインを目指せます。
美肌効果も期待できる
顔の筋肉を鍛えると、美肌効果も期待できます。
トレーニングによる筋肉からの適度な刺激が、血流とリンパの流れや交換を促進し、肌のコンディションを整える効果が望めます。
さらに最近の研究により、筋力トレーニングが血中の成分に働きかけ、皮膚の弾力性を高める皮膚生成を促すことも分かってきました。
よって顔の筋肉を鍛えることで、肌の血流不良・クマやくすみ汚れ・肌荒れなどのトラブル解消を早める効果が期待できます。
立命館大学「筋力トレーニングが美肌に貢献することを世界で初めて報告 ~筋力トレーニングによる血中成分の変化が皮膚老化の改善に関与することを解明~」
心と体のリフレッシュにつながる
顔の筋肉を動かすトレーニングには、心身ともにリフレッシュする効果があります。
適度に顔の筋肉を動かすと、血流が良くなることで脳に酸素や栄養素が行きわたりやすくなり、脳の機能が活発になるといわれるためです。
また、寝る前に簡単なトレーニングを行えば、リラックスして入眠しやすくなる効果も見込めます。
顔の筋肉を鍛えるときに注意すべきポイント
顔の筋肉を鍛えるときに注意すべきポイントは以下の2つです。
- 鍛える筋肉のバランスを考える
- 顔の筋肉は鍛えすぎると逆効果
鍛える筋肉のバランスを考える
顔の筋肉は、さまざまな筋肉をバランスよく鍛えることが大切です。
皮膚はつながっているため、下にある筋肉のバランスを整えなければ、たるみの解消も期待できません。
偏った鍛え方で自己流ケアを続けると、以下のような逆効果になってしまう可能性があります。
- 局所的に力が入りすぎると眉間やひたい、口元にシワが寄ってしまう
- あごに力を入れすぎてエラが張る
理想のフェイスラインを手に入れるには、顔の筋肉を正しい方法で偏りなく鍛える必要があるのです。
顔の筋肉は鍛えすぎると逆効果
顔の筋肉の鍛えすぎは逆効果になる恐れがあるので注意が必要です。
過度なトレーニングは、逆にたるみや肌のシワが増えるもとになる場合があります。たとえば、ほうれい線は皮膚が伸び縮みを繰り返すと深くなるため、必要以上に表情筋を動かすのは逆効果です。
また、皮膚に負荷がかかりすぎて筋肉にダメージを与えると、皮膚が下へ垂れてたるみの原因となってしまいます。そのため長時間のトレーニングや過度な繰り返し運動はNGです。
顔の筋肉の鍛えすぎが気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
顔の筋肉をきれいに鍛えるためのトレーニング方法
顔の筋肉をきれいに鍛えるトレーニング方法を5つ紹介します。
- 頬を上げるトレーニング
- フェイスラインを整えるトレーニング
- 口周りを引き締めるトレーニング
- 目元をすっきり整えるトレーニング
- あごを引き締めるトレーニング
顔の筋肉は意識的に鍛えないと衰えてしまうので、習慣的なトレーニングを心がけましょう。
頬を上げるトレーニング
口の横からこめかみまでの筋肉(大頬骨筋)を鍛え、頬が下がった状態を解消するトレーニングです。
- トレーニングの前に、口の周りの筋肉を手指でほぐしあごの力を抜いておく。
- あごが動かないよう指で軽く押さえながら、頬(大頬骨筋)を上げる意識で笑顔を作る。
- 口角が左右バランスよく上がっているか、口角に指を当ててチェックする。
- 頬に手を当て頬の筋肉が上がるのを確かめながらにっこり笑う。
- 1~4を1日3~5回行う。
大頬骨筋を鍛えれば、口だけで笑う「あご笑い」になりやすい人も、頬が上がり健やかで自然な笑顔になります。
フェイスラインを整えるトレーニング
こめかみのストレッチでフェイスラインを整えるトレーニングです。目尻から側頭筋までの肌を引き上げ、小顔を目指せます。
- 片手を頭の上から、反対側のこめかみの下まで伸ばす。
- こめかみを手で引き上げる。
- その状態から頭を真横に倒し、反対の首筋をストレッチする。
- 舌を斜め下に向かって大きく突き出す。
- 舌を出したまま口から大きく息を吐き、鼻から吸う。
- 5を3~5回繰り返す。
首を伸ばす際に、頭を前傾させないことがポイントです。
口周りを引き締めるトレーニング
大きく口を動かしながら「あ・い・う・え・お」を発音し、口周りの頬やあごなどの筋肉をバランスよく鍛えるトレーニングです。
- 指が縦に2本挟まる大きさに口を開け「あ」を発音。口角は上げる。
- 口を大きく横に引きながら「い」を発音。上下の歯をつける。
- 唇を前に突き出して「う」を発音。口の開きは小指一本分の大きさが理想。
- 上下の歯の間に指一本挟まる大きさに口を開け「え」を発音。
- 縦に細長く口を開け、鼻の下を伸ばした状態で「お」を発音。
目元をすっきり整えるトレーニング
目の周りの筋肉(眼輪筋、上眼瞼挙筋)を鍛え、目元をすっきりさせるトレーニングです。
- 目を閉じたら目の奥に数回力を入れ、目をリラックスさせる。
- 額にシワが寄らないよう両手で押さえながら、目を思い切り開ける。
- 額に力が入らないよう意識しながら、眼球だけを左右へ2~3回動かす。
笑顔を無理に作ると額に力が入りやすいので、額に力を入れず目だけを動かすよう意識することがポイントです。
あごを引き締めるトレーニング
「広頸筋」と「胸鎖乳突筋」を鍛え、あごから首にかけてのフェイスラインを整えるトレーニングです。
- 椅子に座り、あごが床に対して90度になるよう背筋を伸ばす。
- 上あごに舌をつけ、10秒間強く押し上げる。
- 1〜2を1日3セット以上行う。
顔の筋肉トレーニングであると同時に、あごや首筋のラインをきれいに見せるには背筋の姿勢を整えることも大切です。
顔の筋肉をほぐす方法
顔の筋肉をほぐす方法を、部位ごとに紹介します。
- こめかみのコリのほぐし方
- あごのコリのほぐし方
デスクワークやストレートネックなどの影響で、顔の筋肉がこり固まってしまう人は多いでしょう。そこでトレーニングだけではなく、筋肉のほぐし方についても解説します。
こめかみのコリのほぐし方
こめかみ(側頭筋)のコリをほぐす簡単な方法を紹介します。
- こめかみに手の親指を当て、他の指は後頭部へ回し抱え込む。
- 親指の腹を使って円を描くようにこめかみを押していく。
コリが悪化すると頭痛につながることもあります。またストレスでの食いしばりや、スマホやPCの過度な使用による目の疲れからもコリにつながりやすいので、疲れたらコリをほぐしてあげましょう。
あごのコリのほぐし方
あご周辺(咬筋)のコリをほぐす簡単な方法を紹介します。
- 手をグーにして、第一関節と第二関節の間をエラのあたりに当てる
- 当てた場所を回しながら押す
- 押す場所を少しずつ移動していく。
肌をこすらず、痛みを感じない程度の強さで、指の第2関節を押し込むイメージで奥の筋肉を刺激します。
食いしばりグセがある人はあごがこりやすいので、時々咬筋をマッサージしましょう。
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【まとめ】適度な顔の筋肉トレーニングできれいなフェイスラインを目指そう
顔の筋肉を正しく鍛えることで、肌のハリを健やかに保ち、いきいきした表情を目指せます。
顔の筋肉は意識しないと鍛えられません。ただし顔の筋肉を鍛えすぎても逆効果のため、過度なトレーニングや長時間のトレーニングは避けましょう。
偏った鍛え方も肌へのダメージにつながるため、バランスにも配慮し、適度に緊張をほぐすストレッチを取り入れることも大切です。
正しい方法で顔の筋肉を鍛え、メリハリあるフェイスラインを目指しましょう。