

【美容師監修】くせ毛の原因は何?生まれつきの原因やスタイリングのコツなどを解説
HOW TO | SALONIA COLUMN Vol.64
髪にくせがあると、毎日のヘアセットも大変ですよね。
「くせ毛だから思い通りのヘアアレンジができない」「せっかくセットしても、湿気の多い日はくせが出てきてしまう」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ひとことでくせ毛といっても原因はさまざま。この記事では、くせ毛の原因や種類、対処法を紹介します。自分のくせ毛を知り、ヘアアレンジを楽しみましょう。
Contents
くせ毛の原因
くせ毛の原因は、遺伝や生活環境などが大きく影響しています。
ここでは、くせ毛の原因を大きく2つに分けて解説していきます。
- 先天的なくせ毛
- 後天的なくせ毛
順番にみていきましょう。
先天的なくせ毛の原因
先天的なくせ毛の原因は、遺伝が大きく関係しています。
くせ毛は優性遺伝の性質を、直毛は劣性遺伝の性質を持っています。そのため、くせ毛は直毛と比べると、遺伝しやすいです。
以下が、先天的なくせ毛の原因です。
- 毛穴が曲がっている
- 髪内部のシスチン結合がゆがんでいる
- 髪の毛の水分やタンパク質の偏り
3つの項目に分けて、詳しく説明していきます。
毛穴が曲がっている
毛穴が曲がっていると髪の断面が楕円形になりやすく、うねりのある髪が生えてきます。
遺伝により、生まれつき毛穴が曲がっている人もいますが、加齢により頭皮のたるみが原因で曲がることもあります。遺伝による毛穴の曲がりは、根本的なケアは難しいです。
髪内部のシスチン結合がゆがんでいる
髪内部のアミノ酸であるシスチンの結合がゆがんでいると、くせとして現れます。シスチンの結合のゆがみは、遺伝的な要因が大きいです。
とくに髪を濡らしてもくせ毛の状態が変わらない場合は、シスチン結合がゆがんでいる可能性があります。
これはコールドパーマ(※)と同じ現象といえます。コールドパーマは、薬剤を用いてシスチン結合を切断し再結合させているため、コールドパーマをかけると曲がった状態でシスチンが再結合されるのです。
コールドパーマに似たくせの方は、シスチン結合がゆがんでいるかもしれません。
※コールドパーマとは:水に濡れるとカールがしっかりと出るパーマのこと。柔らかな質感のウェーブが大きな特徴。
髪の毛の水分やタンパク質の偏り
髪のタンパク質の分布が偏っていると、水分の分布も偏り、ウェーブがかったようにうねりやすく、広がる原因にもなります。
髪の内部には、水を吸いにくい硬い繊維のタンパク質「パラコルテックス」で構成される疎水性部分と、水を吸いやすく柔らかい繊維のタンパク質「オルトコルテックス」で構成される親水性部分があります。両者の分布が偏っていると、くせ毛になりやすくなるのです。
こちらも遺伝的な要因があり、湿度の高い日にクセが強くなる人に多いのが特徴です。
後天的なくせ毛の原因
後天的なくせ毛は、生活環境や年齢が原因です。
直毛からくせ毛に髪質が変化する場合や、ダメージが蓄積されて変化する場合があります。遺伝が関係していないため、ケアすることで防げます。
くせ毛になった原因を把握し、理想のヘアスタイルに繋げていきましょう。
以下が、後天的なくせ毛の原因です。
- 髪の毛のダメージ
- 毛穴の詰まり
- ホルモンバランスの変化
- 生活習慣の乱れやストレス
4つの項目に分けて、詳しく説明していきます。
髪の毛のダメージ
髪の毛のダメージは、くせ毛を産む原因となります。
パーマやカラー、紫外線、無理なブラッシングが原因で髪はダメージを受けます。
髪のダメージにより、髪内部の成分が流出し、タンパク質のバランスが偏ってうねりが生じくせ毛となるのです。
毛穴の詰まり
毛穴の詰まりが原因でくせ毛になってしまうことがあります。
シャンプーやトリートメントの洗い残しや、皮脂汚れが原因で毛穴が詰まると歪んだ毛穴になってしまい、髪が曲がって生えてきます。
ホルモンバランスの変化
ホルモンバランスが変化したり、崩れたりすることで髪質が変化し、髪の毛にくせが出てくることがあります。
男女ともに、思春期を迎えるとホルモンバランスが変化します。さらに女性の場合は、ホルモンバランスが崩れやすい出産後や更年期のタイミングで、髪質が変わることがあるのです。
生活習慣の乱れやストレス
健やかな髪の毛が生えてこなくなる原因は、不規則な生活とストレスです。
ダイエットによる食事制限や、栄養バランスの偏りが原因で髪に栄養が行き届かなくなると、頭皮環境が乱れてくせ毛になりやすくなります。
生活習慣の乱れやストレスで、肌荒れが起こるように、頭皮環境も悪くなります。

くせ毛の種類
くせ毛には4つの種類があり、髪の形状によって分けられます。
- 波状毛(はじょうもう)
- 捻転毛(ねんてんもう)
- 連珠毛(れんじゅもう)
- 縮毛(しゅくもう)
まずは、自分の髪質を知りましょう。種類ごとに順番に解説していきます。
波状毛(はじょうもう)
ウェーブがかっており、髪の水分の偏りが原因でボリュームが出やすくなります。
波状毛は、湿度によって髪の毛が膨らんでしまうのが特徴です。
捻転毛(ねんてんもう)
髪が太い人に多く、らせん状にねじれている特徴があります。
遺伝や毛穴詰まり、生活習慣の乱れが原因であることが多いです。
連珠毛(れんじゅもう)
髪が一定間隔で太くなったり細くなったりして、数珠状になっている状態です。
遺伝や生活習慣の乱れが原因であることが多く、髪の細い部分で切れやすいため、切れ毛が生じやすい特徴があります。
縮毛(しゅくもう)
髪の根元から細かく縮れている状態です。
髪の断面がそら豆のように湾曲していて、縮れが強いためダメージを受けやすい特徴があります。セルフケアでなおすのは難しく、縮毛矯正を行う場合も技術が必要になります。
くせ毛の種類や、種類ごとの特徴は以下の記事で解説しています。

くせ毛の対処法
くせ毛の対処法をマスターし、自分の髪質に合ったヘアスタイルを見つけましょう。
以下では、くせ毛の対処法を紹介します。
- シャンプー・トリートメントを変える
- 髪を濡れたままにせず、しっかり乾かす
- 生活習慣を見なおす
- 縮毛矯正をかける
シャンプー・トリートメントを変える
波状毛の場合は、髪の水分バランスを整えることが大切です。ボリュームを抑えるシャンプーや保湿力の高いトリートメントを選びましょう。
捻転毛・連珠毛にはダメージを防ぐトリートメントが効果的です。
洗浄力がありながらも、頭皮にやさしいアミノ酸系のシャンプーは、どのタイプのくせ毛にも対応しています。
毛穴を詰まらせないためにも、しっかり洗い流すことが大切です。
髪を濡れたままにせず、しっかり乾かす
髪が濡れている状態はダメージを受けやすいため、根元からしっかり乾かします。
髪が傷つくと、髪内部の成分が流出しやすくなり、タンパク質のバランスが偏ってうねりが生じくせ毛となります。そのため、髪が濡れている状態をいかに短くできるかが重要です。
乾かす際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 強めの温風で髪の根元を中心に、全体を80%ほど乾かす
- やや強めの温風で、前髪に左右両側から風を当てて乾かす
- やや強めの温風で全体を整えながら乾かす
- 仕上げに冷風を全体に当てて熱を逃す
乾かさずに寝てしまう行為は、髪や頭皮のダメージに影響を与えます。
冷風は、余熱による髪のダメージの進行を防ぐため、ブローの最後に取り入れると効果的です。
SALONIAのドライヤーは2.3㎥/minの大風量※ドライでスピーディに髪を乾燥できます。
さらにTURBO(強い温風)、SET(やや強い温風)、COOL(冷風)の3段階に調整できるので、くせの出にくい乾かし方が可能です。
※ TURBO時 / 自社測定による

はこちら
ドライヤーの正しい使い方はこちらの記事で紹介しています。髪の正しい乾かし方が気になる方はぜひ読んでみてください。

また、ドライヤーの冷風を使って仕上げる理由をより詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

生活習慣を見なおす
規則正しい生活や、バランスのとれた食事を心がけましょう。
髪をつくるタンパク質や、血流をよくするビタミンEの摂取が効果的です。ビタミンやミネラルは野菜から摂れるので、野菜を食べていない人は積極的に摂取するべきです。
海藻類に含まれる亜鉛やアミノ酸も、髪の栄養に効果があります。
脂質、カフェイン、アルコールの過剰摂取は髪にも悪影響があるため、摂取量を調整しましょう。
くせ毛の直し方をより詳しく知りたい方は、以下もぜひお読みください。

縮毛矯正をかける
セルフケアを行ってもくせを抑えることができなかった場合、美容院での縮毛矯正も視野に入れてみてください。
とくに強いくせ毛に悩んでいる方は、縮毛矯正に挑戦してみるとよいでしょう。
くせを抑えるために、ヘアアイロンやコテを使い続けると、髪にダメージを与えてしまう可能性があります。縮毛矯正をかけることでスタイリングの時間を時短でき、ヘアアイロンやコテの熱によるダメージを軽減できます。
ただし、くせ毛の中でも、とくに連珠毛や縮毛は切れ毛が生じることがあります。縮毛矯正をかけるときは、慎重に行う必要があるので、担当の美容師に相談し納得したうえでかけるようにしましょう。
縮毛矯正とはどういった施術かについて気になる方は、以下の記事を読んでみてください。

くせ毛の方におすすめ!スタイリング方法
くせ毛だから思い通りのスタイリングができないと、諦める必要はありません。
くせ毛を上手にスタイリングする方法を紹介します。
- 扱いやすいようにヘアカットする
- ヘアアイロンを使用する
- スタイリング剤をつける
扱いやすいようにヘアカットする
くせが出にくく、スタイリングが楽になるようにカットしてもらいましょう。
くせ毛を見極めてヘアカットで間引いたり、表面の髪を重めにする事で髪の広がりを抑えたりできます。
ヘアアイロンを使用する
くせ毛が気になっている方は、ヘアアイロンでスタイリングをすることでくせをある程度抑えられます。
ヘアアイロンを使うときは、髪を少量ずつ取り、根元からヘアアイロンをあてていきましょう。
高温に注意し、ゆっくり滑らせるように使います。髪質にもよりますが、強めのくせ毛の場合、目安温度は140〜180℃程度です。
髪のダメージが心配な方は、低い温度から試して自分の髪にあった温度を見つけましょう。
SALONIAのストレートアイロンは、さらさらのストレートヘアが作れるだけでなく、プレートの幅が15mm、24mm、35mmから選べ、自分のくせ毛を活かしたスタイリングができます。
120〜230℃まで温度調節が可能なので、いきなり高温で試すのが心配な方も、低い温度からくせ毛に効果があるか実践できます。
髪を強く挟まないクッションプレートを搭載しているので、髪のダメージが気になる方にもピッタリです。

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スタイリング剤をつける
ヘアアイロンでのセット後、ジェルやワックスをつけると仕上がりをキープできます。
湿気で髪の広がりが気になる場合は、ヘアオイルを髪全体につけましょう。ダメージのある髪は、オイルやクリームでツヤを出すことで髪を美しく見せられます。
【まとめ】くせ毛の原因を知り、ヘアアレンジを楽しもう
波状毛の方は、髪の水分バランスを整えるシャンプーや保湿力のあるトリートメントを使用してみてください。波状毛以外の方は、ダメージを防ぐトリートメントを使用するのが効果的です。
捻転毛や連珠毛の方は、生活習慣の乱れもくせ毛に影響するため、生活習慣の見直しが必要です。
どのタイプのくせ毛においても、髪が濡れたままではダメージが進行してしまいます。濡れたまま放置せず、しっかり乾かすことを心がけましょう。
ヘアアイロンを使ってセットしたら、スタイリング剤をつけることでしっかりキープし、ヘアアレンジを楽しみましょう。
SALONIAのドライヤーは2.3㎥/minの大風量※によるスピーディーなヘアドライが可能です。さらにTURBO(強い温風)、SET(やや強い温風)、COOL(冷風)の3段階に調整できるので、自分の髪に合ったくせの出にくい乾かし方を見つけやすいでしょう。
※ TURBO時 / 自社測定による

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また、SALONIAのストレートアイロンなら、ダメージを抑えながらもストレートヘアやくせ毛を活かしたアレンジを楽しめます。

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ご自身のくせ毛にあったアイテムを使い、適したケア方法を見つけてくださいね。

都内美容室2件を経て美容メーカーへ転職、メーカー勤務時に薬剤開発、日本国内外のサロンの教育を受け持つ。その後、現在のサロンに入社、12店舗の美容室の技術教育やメニュー作成を統括している。
※記事中で紹介している商品の選定に、監修者は携わっておりません