オイルを使うのはヘアアイロン前?後?熱から守るため順番と選び方を解説
HOW TO | SALONIA COLUMN Vol.44
「毎日ヘアアイロンでアレンジを楽しみたいけれど、熱によるダメージが心配…」「オイルはどのタイミングで使えばいいの?」「髪を熱から守るにはどんなオイルを選ぶべき?」と悩んでいませんか?
ヘアアイロンは髪を思い通りの形に仕上げる便利アイテムである反面、毎日使用すると髪に熱ダメージが蓄積して枝毛や切れ毛の原因になりえます。
そこでこの記事では、髪をヘアアイロンの熱から守るための、オイルを使ったヘアケアの方法を解説します。オイルの選び方や熱によるダメージの原因なども紹介するので、参考にしてください。
結論からお伝えすると、ヘアアイロンのケア用のオイルを活用すれば、髪へのダメージを抑えられます。
アイロンのプレケア用に開発されたSALONIAのスタイリングオイルは、ダメージ補修成分を配合。髪を守りながら、ウェットな質感でスタイルキープができるので、アイロンのダメージが気になる方はぜひチェックしてみてください。
Contents
ヘアアイロンによる髪へのダメージは、オイルなどのスタイリング剤で軽減できる
ヘアアイロン用のスタイリング剤を活用すれば、髪へのダメージを軽減できます。ヘアアイロン用のスタイリング剤は、髪の毛を熱から守る成分が含まれていることが多いからです。
「ヘアアイロンを使うと髪が傷む」のは、髪のほとんどを構成するタンパク質がアイロンの熱で変性してしまうことが原因です。
髪は生卵や生肉と同じように、80〜90%はタンパク質でできています。そのため、髪が長時間高温(160℃以上)にさらされると、ゆで卵やステーキのように固く変化してしまうのです。このような変化を「タンパク質熱変性」と呼び、一度変化したタンパク質は二度と元に戻ることはありません。
ヘアオイル以外に髪を傷めないために抑えたいポイントは、こちらでも紹介しています。
髪をヘアアイロンの熱から守る!オイルを使用したヘアケアの順番
髪を熱から守るには、ヘアケアの順番も大切です。
順番を間違えれば、かえって髪へのダメージを増やしてしまうことも。そこでここからは、オイルを使用する際の正しいヘアケアの順番を紹介します。
正しいヘアケアの順番は以下の通りです。
- 濡れた髪はしっかりタオルドライする
- ヘアオイルを髪に馴染ませる
- ドライヤーでしっかり乾かす
- ヘアアイロンで好みの形にアレンジする
順番に解説していきます。
STEP1:濡れた髪はしっかりタオルドライする
濡れた髪は髪表面を覆うキューティクルが開いて、傷みやすい状態です。
また、濡れた髪は乾いた髪よりも熱に弱く、低い温度(60℃程度)でもタンパク質熱変性が起きやすくなります。
そのため、ヘアアイロンを使用する際には、まずは濡れた髪をタオルドライし、しっかり髪の水分を取り除いておきましょう。
STEP2:ヘアオイルを髪に馴染ませる
タオルドライでしっかりと髪の水分を取り除いたら、ヘアオイルを手に取って髪に馴染ませます。この時点でヘアオイルを使用する理由は、オイルに髪を熱から守る役割もあるからです。
なお、このタイミングで使用できるのはヘアアイロン用のヘアオイルです。通常のヘアオイルだと、アイロン前の使用は髪を傷める原因になる可能性もあるので、メーカーの指示や説明書に記載のタイミングに従いましょう。
STEP3:ドライヤーでしっかり乾かす
タオルドライした後の髪にはまだ水分が残っているため、ドライヤーで髪を乾かします。乾いた髪であってもヘアオイルを馴染ませた直後は湿っているため、ドライヤーで乾かすか、しばらく時間をおいて自然に乾燥させます。
ここで、「湿った髪に熱を当てるのなら、ドライヤーでも髪が傷むのでは?」と感じた方もいるでしょう。
しかし、ドライヤーはヘアアイロンと違い、髪から離して使用するのが一般的です。このため、同じ箇所に熱を当て続けなければ、タンパク質熱変性が起きるリスクは比較的低いと言えます。
ドライヤーによる熱から髪を守るには、髪とドライヤーの距離を15㎝以上離して髪を乾かすようにしましょう。ドライヤーの角度をこまめに変えながら乾かすと、同じ箇所に連続して熱が当たるのを防げます。
ドライヤーの使い方のコツはこちらの記事で紹介しています。髪の正しい乾かし方が気になる方はぜひ読んでみてください。
STEP4:ヘアアイロンで好みの形にアレンジする
ヘアアイロンで髪を形作りやすいのは、髪がしっかり乾いてからのタイミング。
その理由は、髪にアイロンの熱が伝わりやすいからです。一方、髪が濡れた状態で100℃以上の高温のアイロンを当てると、髪の水分が一気に水蒸気爆発を起こし、かえって髪へのダメージを蓄積させる要因となります。
また濡れた髪は低い温度(60℃程度)でもタンパク質が変性しやすく、2重の意味で髪へダメージを加速させます。
髪を熱から守るには、事前に髪の面をそろえてからアイロンを当てるのがポイント。アイロンによる摩擦が減って髪のダメージを抑えられます。
また、アイロンを使用する際の温度設定も大切です。乾いた髪のタンパク質が熱変性する温度の目安は、およそ160℃。髪を熱から守るには、設定温度を160℃以下にして素早くスタイリングしましょう。
ヘアアイロンの基本的な使い方は、以下の記事で解説しています。
髪をヘアアイロンの熱から守る!オイルの選び方
髪をヘアアイロンの熱から守るには、ヘアオイル選びも大切です。ここからは、髪をヘアアイロンの熱から守るヘアオイル選びのポイントを紹介します。
オイル選びのポイントは、以下の2点です。
- 熱でキューティクルの補修を促す成分が配合された商品を選ぶ
- 保湿効果が期待できる商品を選ぶ
熱でキューティクルの補修を促す成分が配合された商品を選ぶ
補修成分・メドウフォーム-δ-ラクトン
メドウフォーム-δ-ラクトンは、メドウフォームと呼ばれる植物から採取される成分。
メドウフォーム-δ-ラクトンには、熱が加わると髪表面を覆うキューティクルと結びつき、傷んだ髪をなめらかに補修してくれる働きがあります。
整ったキューティクルは髪の水分蒸発を防いでくれるため、髪を健やかに保つ効果も合わせて期待できます。
SALONIAではヘアアイロンの前に使えるスタイリング剤を、オイルタイプとミルクタイプの2種類用意。どちらもメドウフォーム-δ-ラクトンを配合しています。
オイルタイプは毛先のパサつきを抑え、束感のあるウェットスタイルを作りたい方、ミルクタイプはストレートヘアに向いています。
補修成分・エルカラクトン(γ-ドコサラクトン)
エルカラクトンは、ナタネの種子を原料に作られた成分です。別名γ-ドコサラクトンとも呼ばれます。
エルカラクトンには、熱が加わると髪表面のキューティクルと結びついて、キューティクルの乱れを補修してくれる働きがあります。
エルカラクトンはキューティクルと化学的に結びつくため、アイロン使用直後に加え、シャンプー後もその効果が持続するのが特徴です。
保湿効果が期待できる商品を選ぶ
髪表面を覆っているうろこ状のキューティクルは、摩擦や紫外線などの影響でめくれやすく、髪内部の成分が流出して髪を乾燥させる要因を作ります。
このため、普段から保湿効果が期待できる成分が配合されたオイル(スタイリング剤)を選ぶことで、髪へのダメージを軽減できます。
ヘアアイロンとオイルに関してよくある質問
ここからは、ヘアアイロンとオイルに関してよくある質問について回答していきます。
ヘアオイルとスタイリング剤は何が違う?
ヘアオイルはそのネーミングから「スタイリング剤とは別の物」とのイメージを持たれがちですが、実はスタイリング剤の一種です。
ヘアオイルはサラッとした油成分で作られているのが特徴で、髪表面に油の薄い膜を作ってツヤを与える他、外部刺激から髪を保護してくれる役割があります。
一方、スタイリング剤には、油成分で作られたヘアオイル以外に、油と水を混ぜ合わせたヘアミルク、液体成分が中心のヘアミストやヘアスプレーがあります。
種類によって仕上がりや手触りが異なるので、商品の特徴をよく理解して選びましょう。
ヘアアイロン後にオイルやスタイリング剤でケアできる?
ヘアアイロンの後にケアできるオイルやスタイリング剤もあります。
たとえば、ヘアアイロンの後に髪に馴染ませるタイプのオイルは、髪にツヤ感を与えて髪のパサつきやダメージを目立たなくしてくれます。
商品に配合されている成分によって使用するタイミングは異なるため、商品パッケージや付属の説明書をよく確認したうえで使用しましょう。
【まとめ】オイルなどのスタイリング剤でヘアアイロンによるダメージを抑えよう
ヘアアイロンによる熱で髪が傷むのは、髪が高温(160℃以上)に長時間さらされてタンパク質が熱変性するから。
そのため、髪へのダメージが気になる方は、ヘアアイロン用のヘアオイルを使用するとよいでしょう。選ぶ際のポイントは、補修成分と保湿効果が期待できるかの2点です。
ヘアアイロンによるダメージが気になっている方は、ぜひヘアオイルを利用してみてください。
SALONIAでは、ヘアアイロン用のオイルとミルクの2種類のスタイリング剤を用意しています。どちらもダメージ補修成分を含んでおり、しっとりとした仕上がりに導いてくれます。
都内美容室2件を経て美容メーカーへ転職、メーカー勤務時に薬剤開発、日本国内外のサロンの教育を受け持つ。その後、現在のサロンに入社、12店舗の美容室の技術教育やメニュー作成を統括している。